2025年09月16日

 幸あれ、知らんけど

幸あれ、知らんけど - 平民 金子
幸あれ、知らんけど - 平民 金子

本の読めない時期だったので、こういう日記のようなエッセイのような?ものなら読みやすいかと手にしたら、すっかり引き込まれてしまった。
淡々と語られる日々の情景に、良くも悪くもすべて移り変わっていくんだなぁと当たり前のことに思い至り、何やら切ない。
娘ちゃんとの石垣島旅行が素敵だった。
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2025年09月01日

 奇のくに風土記

奇のくに風土記 - 木内 昇
奇のくに風土記 - 木内 昇

草花とは自然と語らい心地よく過ごせるのに、人との関りは苦手な十兵衛。
後に本草学者となる少年が、師匠や友人、時には人ならざる者の助けも得ながら、人としても変わりつつ、好きな道を邁進していく物語。

欲もなく、ただ好きなことを好きなだけ突き詰めている十兵衛は、妖や自然に近いところにいるようでいて怖れを忘れず、とても幸せそう。
まるで静謐な山の中にいるような瑞々しい臨場感に、思わずもれる心からの「美っついのう」には、こちらまでため息を誘われます。
大いなる自然の中で、人の営みなどささやかだけれど、生きて死んでいくことそれぞれがかけがえのないものだと改めて思うのです。
良い物語でした。
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2025年06月04日

 冷たい骨に化粧

冷たい骨に化粧 - 丸木文華
冷たい骨に化粧 - 丸木文華

BLやシナリオを手掛ける作家さんなのだそう。
粘着質で不穏、しかも虚実が反転する愛憎劇9編だったが、くだけた感じで読みやすかった。
やっぱりねときれいなオチの『あやか』、郷愁とほのかな温かみが印象的だった最終話『赤い傘』が好み。
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2025年05月21日

 ありか

ありか - 瀬尾まいこ
ありか - 瀬尾まいこ

母親に逆らえない、自己肯定感の低いシングルマザーの美空が、周囲の人たちに支えられながら、娘のひかりと共に自分を育てていく物語。

自然に距離を縮めるのが苦手な自分としては、義弟や義母、保育所のママ友、職場仲間といった面々の、さりげなく有無を言わせない好意に和んだし、すごいなぁと思ったんだよね。
そしてそれ以上に、美空の娘に向けるまっすぐな愛情に打たれました。

いろいろな母がいて、子どもとの相性や性格の違いもあって、何が正解かなんてわからない。
それぞれが自分の居場所と、ここにいる意味を求めて生きていくしかない。
せめてできるだけ、自分にも他人にも、心柔らかくありたいと思うのです。

なんて毒親と思っていた母親自身にも変化がありそうで、美空とひかりちゃんの物語はまだまだこれから。
義理の家族との関係だって、変わっていくかもしれない。
でもきっと大丈夫だね、そんな予感に気持ちが温かくなります。
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2025年05月16日

 アポピスの復活 微生物研究室特任教授・坂口信

アポピスの復活 微生物研究室特任教授・坂口信 (角川ホラー文庫) - 内藤 了
アポピスの復活 微生物研究室特任教授・坂口信 (角川ホラー文庫) - 内藤 了

前回ゾンビウイルス、今回は人食いアメーバ。
迫りくる脅威に対抗すべく、知識と情報と人脈を駆使して奮闘する場面は緊張感がありました。
作者の他作品でもそうだけれど、今作の主人公やケルベロスのように、ご年配ながら活躍するプロたちが格好良いのです。
無傷とは言えない結末ながら、終焉を迎えられて良かった。

続く、かも?ではなく、活躍の場所を移してでも、ぜひ。
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