
黄昏の岸 暁の天(そら)〈上〉―十二国記 講談社X文庫―ホワイトハート
- 作者: 小野 不由美
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2001/05/15
- メディア: 文庫
泰王となった驍宗は半年の間に想像を超える早さで戴国を再興しつつあったが、内乱鎮圧のため文州に赴き行方が知れなくなった。 不安がる泰麒は信頼していた阿選によって泰王の悲報を伝えられ、衝撃のあまり鳴蝕を起こし姿を消した。王と麒麟双方の行方が知れないまま偽王阿選がたち、 荒れゆく戴国に助力を得るため、将軍李斎は命がけで景王陽子に会いに行く。
『風の海〜』の続きとなるストーリーだが、胎果として蓬莱に流されてのち泰麒として迎えられた高里が、自ら起こした蝕によって再び飛ばされた蓬莱で、 『魔性の子』として疎まれながら育つ一方、偽王のたった戴国を何とかしなければと陽子たちが起つ、波乱含みの物語。
たとえ援助のためでも他国に軍を送ることは天命にそむく罪、けれど滅ぶに任せて放ってはおけないという陽子のありようが、 それまで他国には干渉しなかったほかの国々の王たちをも動かしていく。そこには右も左もわからず萎縮していた陽子の姿はなく、威厳さえみなぎらせた景王がいる。
けれど景王はおごらない。
自分の治世が永遠に続くとは限らないと思い、王なく荒れた戴国に、将来の慶国の姿を重ねて見ている。
こういうのが賢王としての資質なのだろうな。
片腕を失った李斎と、角を失った泰麒、彼らが向かう戴国はこれからどうなっていくのだろう?




