2017年07月25日

 浮雲心霊奇譚 菩薩の理

浮雲心霊奇譚 菩薩の理 -
浮雲心霊奇譚 菩薩の理 -

死んだ娘の幽霊が現れ、掘り返してみると墓は空だった『死人の理』
首なし地蔵の前で発見された首なし死体、それを検分した同心が幽霊に憑依された『地蔵の理』
夜になると湧いてくる赤子の霊に悩む男が、憑きもの落としを依頼しながら隠すもの『菩薩の理』

幽霊が見えるという浮雲が、他の人間が見逃したり気づけなかったことから真実を暴き出していく事件3編。
死人が墓から這い出したり、壁から赤子の霊がわらわら出てきたりと、ゾッとしない話ではありますが、各話とも単純な幽霊話では終わらない。
さらに土方に次いで近藤勇と宗次郎も登場、緊張感ある場面も多し。
関係ない話ですが、宗次郎の闘いのシーン・・・縮地!?と思ってしまいました。(実在とアニメがごっちゃ)

流されやすく頭に血が昇りやすい八十八に比べ浮雲は冷淡に見える時もありますが、できることとできない事を見極めるのは、むしろ誠実と言えるのかも。
そして案外、情も厚い。
蘆屋道満の子孫を名乗る呪術師や幕末の志士たちが、訳ありな出生らしき浮雲とどういう関わりがあるのか、そのあたりも楽しみなところです。
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2017年07月15日

 心霊探偵八雲10 魂の道標

心霊探偵八雲10 魂の道標 -
心霊探偵八雲10 魂の道標 -

外伝が続いていたので、あれ、本編まだ続いてました?と思うほど。
5年ぶりということで繋がりの不確かなところはありつつも、すっと物語に入れました。
そのくらい「いつも」の感じ。

幽霊マンションの調査から、奈緒が憑依された状態で行方不明になってしまい、前回傷つけられた左眼が見えないまま、卑屈に引きこもっていた八雲に晴香がカツを入れる。
とまあ、八雲と晴香の繋がりが密になっていく一編。
赤い眼の男の過去や、八雲の自分という存在に対する覚悟も見えてきます。
が同時に不穏な布石も打たれ、まだもう幾波乱かありそうな気配。

八雲のこじらせぶり以上に、石井刑事の情けなさが辛いところですが。
まぁ最後まで付き合いますよ、ここまで来たらね。
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2017年04月23日

 心霊探偵八雲 ANOTHER FILES 亡霊の願い

心霊探偵八雲 ANOTHER FILES 亡霊の願い<心霊探偵八雲> (角川文庫) -
心霊探偵八雲 ANOTHER FILES 亡霊の願い<心霊探偵八雲> (角川文庫) -

外伝の短編集。
演劇サークルの主役に起る心霊現象、女性が思いこむ呪いの正体、呪いのビデオ、という学園祭準備中の大学内で起こる3編。

心霊的な相談を持ちかけられた晴香が八雲を頼るいつものパターンですが、こじんまりと親子愛だったり師弟愛に落ち付く結末で、さらっと楽しめます。
晴香の魅力がいまひとつ・・・に感じられるのがちょっと残念かなぁ
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2015年10月15日

 心霊探偵八雲 ANOTHER FILES 裁きの塔

心霊探偵八雲 ANOTHER FILES 裁きの塔 (角川文庫) -
心霊探偵八雲 ANOTHER FILES 裁きの塔 (角川文庫) -

明政大学構内の時計塔最上階にある、死者と再会できるという噂の鏡。
友人からそこにまつわる心霊現象の相談を受けた晴香は八雲を巻きこんで調べはじめるが、やがて殺人事件が起き、晴香が容疑者となってしまう。

黄泉に通じる鏡。
かつて時計塔で起きた事件。
時計塔の亡霊にデビュー作を書かされたという、学生作家。
信号機の柱に撒かれた赤いペンキと、女性の幽霊。

晴香が殺人事件の容疑者という危機の裏に、過去の事件もからめた複雑〜な事情があり、謎解きもなかなか楽しめます。
キーマンはわかりやすいし、突っ込みどころもあるにはありますが。
主要キャラクター総出演と、サービス度も高し。
しかしシリーズを通して晴香との信頼関係、もしくはそれ以上の確かなものを得たように思えた八雲ですが、まだぐだぐだ葛藤してますねぇ
やきもきしつつ、それでも少しずつというところが微笑ましい。
というかね、これだけ不器用だとなんかこそばゆくなってきますよ。
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2013年10月20日

心霊探偵八雲 ANOTHER FILES いつわりの樹

心霊探偵八雲 ANOTHER FILES  いつわりの樹 (角川文庫) [文庫] / 神永 学 (著); 鈴木 康士 (イラスト); 角川書店 (刊)

その樹の前で嘘をつくと呪われる、という曰くのある「いつわりの樹」
そこで起こった殺人事件と、八雲が晴香の友人から依頼された事件がやがて交差していく、八雲シリーズの外伝。
今回は石井刑事がキーマン。
相変わらず後藤にガミガミとやられ、オタついてばかりの彼だけど、そういう過去は実にありそうだし、それを乗り越えて来たのなら、成長の跡もあるんでしょう。どこかに。

奇妙な現象には必ず何らかの原因がある、と証明するミステリが多い中、これは幽霊ありきで話が進むんだよね。そこがおもしろいのかも。
というか、本編シリーズも終わったわけじゃなかったのね。早くそちらを読みたいところです。
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2012年06月23日

心霊探偵八雲9

心霊探偵八雲9  救いの魂 [単行本] / 神永 学 (著); 加藤 アカツキ (イラスト); 角川書店(角川グループパブリッシング) (刊)

前作で終わりかと思い込んでいたので、うれしい新刊。

都内で強盗事件が発生、その被害者の兄は八雲の高校時代の同級生だった。
一方、刑事を退職して探偵業をはじめた後藤は、樹海で死体を発見してしまった娘からの依頼に関わって幽霊に憑りつかれてしまう。
ふたつの事件に繋がりを見た八雲もまた、巻き込まれていく。

事件の裏に、怪しげな新興宗教団体と両眼の赤い男の影。
危機に陥るたび晴香を大切な存在と思っているはずなのに八雲はあいかわらず素っ気ない態度なのねー
微妙な関係のまま、というのがじれったいような微笑ましいような。
高校生時代の八雲の話も読んでみたいなぁ
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2008年11月17日

コンダクター


コンダクター

コンダクター

  • 作者: 神永 学
  • 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング
  • 発売日: 2008/09/26
  • メディア: 単行本



心霊探偵八雲シリーズも気になりつつ読めずにいるなか、すてきな表紙絵の書き下ろしが出たので、ちょっと味見。

奇妙な悪夢の意味と、抜け落ちた記憶をさぐる奈緒美。   発見された白骨死体の謎。
時を同じくして、急きょ指揮者の代役として呼ばれた結城。
彼の出現により、同じオーケストラに在籍するかつての仲間うちに、軋みが始まる。
やがて、すれ違い始めた男女と結城の抱える秘密が暴かれていく。

秘められていたパーツがじわじわと明かされていくスリル感が良かったし、物語がどこへどう行きつくのかわからない楽しみもあった。
描写や流れに安っぽさを感じてしまう点もあったが、まぁ悪くなかった。
表紙絵の、ストイックな色気には及ばなかったけどね
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