![屋上がえり [単行本] / 石田 千 (著); 筑摩書房 (刊) 屋上がえり [単行本] / 石田 千 (著); 筑摩書房 (刊)](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/410935PFGEL._SL160_.jpg)
休みの日は何をしているのと聞かれ、屋上でビールを飲んでいますと答えた作者。
そういうとりとめのないエッセイ集。
屋上って不思議な場所だ。病院でもデパートでも学校でも、建物のなかみとは全然違う空間がある。
今みたいにあちこちに遊園地がなかった頃、デパートの屋上はどこも小さな遊園地があって、にぎわっていた。
思い出の中でその遊園地は、最上階のレストランと対になって、ひとつの幸せな時代をかたちづくっている。
遊園地がなくても、高いところは単純にのぼってみたくなる。
さまざまな理由で屋上に上がってきたひとたちも、風景のひとつ。
時には優しい気持ちで、時にはちょっといじわるな気持ちでながめる。
屋上から見えるものは、見る者の心をうつす。

