2023年03月06日

 タイム・オブ・デス、デート・オブ・バース

タイム・オブ・デス、デート・オブ・バース - 窪美澄
タイム・オブ・デス、デート・オブ・バース - 窪美澄

珍しく少女目線の物語。
そのせいか、物語の環境や起きているできごとは結構ハードだし、重いテーマも含まれているのだけれど、生々しさを感じずさらさらと読めた。

古い団地で面倒をみてくれる姉とふたりきり、貧しく体も丈夫ではなく、夜間高校と週3バイトでの生活に、その先の希望を持てずにいるみかげ。
学校には仲の良い友人がいるが、彼ら二人も訳ありだ。
ぜんじいに引っ張られ、団地警備員の手伝いをするようになると、団地に取り残された人たちぞれぞれの事情も見えてくる。

楽に生きられる人ばかりじゃない、困難の多い人生もあるけれど、どんな人生にも意味があり価値があるということ。
現実には理不尽なことばかり、理想は裏切られがちかもしれない。
でも、七海の妹への絶対的な愛情や、むーちゃんや倉梯君の苦しいからこそ優しくあれる強さ、そして変わっていける素直さを持ったみかげも、すごくいいなと思った。
優しさがすとんと心に落ちてくるような、こういう物語も良いです。
posted by てまり at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 窪 美澄 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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