
営繕かるかや怪異譚 その参 - 小野 不由美
営繕屋怪異譚3巻目。
建物やしつらえに手を入れることで、逃げ出すか祓うしか無さそうな現象を、収めたり気持ちを安らげたりしてくれる6編。
不安や悪意を向けられる辛さを背景に起きる異常な現象、そしてどんどん追い詰められていく人たち。
そんな時、ていねいに話を聞いて思いに寄り添ってくれ、何とかなると方法を示してくれる尾端さんや隈田さんがすてきだ。
『火焔』、人はここまで悪意を向けられても優しくできるものなのかと切なかった。
『誰が袖』は、きれいに決着して後味も良かったが、これだけの因縁物にこめられた背景を知りたい気も。
全体に暗いけれど、『骸の浜』はとても好きな一編。
物だけでなく気持ちまで繕ってしまう尾端さんの、過去も見てみたくなる。
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