
やめるときも、すこやかなるときも -
恋をするのも生きるのも不器用な、三十路カップルの物語。
毎年決まった時期になると声が出なくなる家具職人の須藤壱晴は、十代の頃に一生に一度と思う恋をして、失って、心に蓋をしたまま
かつて恋人に重いと言われたきり恋もできず、家族のために働く本橋桜子。
この二人の視点が交互に、お互いや周囲との関係を描き出す。
どちらも心の内に頑ななものを抱えているせいか、年齢の割に拙い感じがする。
自分のアラはできるだけ見られたくない。
でも、お互いの重荷を分かち合う覚悟がなければ、一緒に生きていくことはできない。
年を重ねた大人の恋には、過去や家族や仕事といったしがらみがもれなくついてきて、相手を大切に思えば思うほど臆病になる。
すこぶる純愛もの、なのだなぁと思う。
結婚を考えたり口にするまでがちょっと唐突に感じたけれど、応援したくなるような2人。読後感は良し。
あと、タイトルもやわらかくていいな。
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