2011年08月03日

みなも

みなも [単行本] / 石田 千 (著); 角川書店(角川グループパブリッシング) (刊)

自分のこころや体と向き合うエッセイ。

誰かを想っては思うに任せぬなりゆきに傷つき、やがて立ち直っていくこころ。
静かで古風な物言いとはうらはらに、激しい思いを抱いては、その矛先を自分自身に向けてしまう
、誠実で不器用な人が見えてくる。
傷つきやつれた体でよりそう祖母の晩年は、同じく自分にもふりつもる時間、老いを思う。
老いること=不幸、ではない。
そう思えるのは、より老いに近づいたから。
それでも不幸ではない老いや死に会えたからだろう。

どんなに悔いても幸せでもいま一瞬はどんどん過去になり、同じところにとどまることはできない。
そこにたどり着いたとき、『肩の荷が下りた』という気持ちに共感する。
彼女がそういう気持ちに至ったことにもほっとする。

この人の言葉はとても心を揺るがすんだ。
静かなのに、とても厳しい。
posted by てまり at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 石田 千 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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