2009年01月05日
店じまい
タイトルどおり、閉店した、もしくは閉店間際の店にまつわるできごとや思い出を綴った作品集。
いつも通る道すがら、シャッターが閉まったままの店先を見ると、それだけでさびしいもの。
何度も訪れ、お店の人と言葉を交わす間柄だったり、反対にいつかはと思いながら訪れることができなかったときはなおさらのこと。
子ども時代のことであれば、仕方のないことのひとつとして思い出に埋もれていく。
離れているあいだに育った町も変わり、時代とともに店のありようも変わり、そうして忘れてきたことをひとつひとつ、思い出させてくれるようなお話だ。
大きなスーパーが閉まるというのとはおもむきが違う。
小さな店は、そこをきりもりする人とセットで心に残る。
今なら、閉まった扉を見る寂しさ以上に、閉めなければならない苦しさを思う。
懐かしくてちょっと切なくなるような、そんな話が多かった。
石田さんの言葉は、あまりに無防備に心に飛び込んでくる。
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