2010年01月26日

吉祥寺の朝比奈くん


吉祥寺の朝日奈くん

吉祥寺の朝日奈くん

  • 作者: 中田永一
  • 出版社/メーカー: 祥伝社
  • 発売日: 2009/12/11
  • メディア: 単行本


表題作は子どもが関わるので、すんなり良かったとも言い切れないのだけど、他の4編はちょっと謎ありのコミカルな青春物で楽しかった。
至高の恋愛小説と帯はうたうけれど、そんな大そうなものじゃなくて。
恋愛一歩手前ぐらいのほのかな思いが、くすぐったくて、ちょっと幸せ。
一篇を読み終わるごとに、ニヤついていることに気づく。
小山内さんの「三角形はこわさないでおく」
たぶんこの距離感が好きなんだ。

それにしてもこの人の文章は、なんて心地良いんだろう。
きっと、何をどう書いても好きになる気がする。
彼が誰でも関係ないねー
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2009年03月29日

百瀬、こっちを向いて


百瀬、こっちを向いて。

百瀬、こっちを向いて。

  • 作者: 中田 永一
  • 出版社/メーカー: 祥伝社
  • 発売日: 2008/05/10
  • メディア: ハードカバー



アンソロジー『I LOVE YOU 』に収められていた表題の感触が良くて、どんな作家さんなんだろう?と思っていたら、乙一氏なんだそう。
教えていただいた表題を含む4編からなる本書は、なるほど素朴な恋あり、ちょっと謎ありで、せつない系と称される乙一氏らしかった。

考えてみればこれらは、まるで少女漫画のシチュエーションだ。
地味男の恋と葛藤、眠り姫の目覚めを待ち続けるゆるぎない恋、教師とのあいだにある秘密、美人が出会う本当の恋・・・
でもそれが決して浮つかず、夢物語に感じられないのは、やはり登場人物の魅力かなぁ
地味で淡々として言葉少なくじれったい彼らが、とてもいとおしい。
『なみうちぎわ』『百瀬〜』が、特に良かった。
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