2024年06月09日

 おとろし屏風

おとろし屏風: 九十九字ふしぎ屋 商い中 (光文社文庫 し 44-8 光文社時代小説文庫) - 霜島けい
おとろし屏風: 九十九字ふしぎ屋 商い中 (光文社文庫 し 44-8 光文社時代小説文庫) - 霜島けい

八枝さまとおコウにまつわる一連の騒動が、ようやく決着しホッとしました。
曰くつきの屏風が彼岸と此岸、今と過去をも繋ぎ、どうなることかと思ったけれど、最後にはやはり人を想う気持ちが物事を良い方向へ導いたのだなぁと思う。
おコウが上がっていく場面が切なかったなぁ
冬吾兄弟の敵同士のようだった確執が実は、なのも微笑ましかった。
とりあえずは一段落、ですが物語はまだ続くんですね。
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2024年04月26日

 あやかし行灯

あやかし行灯: 九十九字ふしぎ屋商い中 (光文社文庫 し 44-4 光文社時代小説文庫) - 霜島けい
あやかし行灯: 九十九字ふしぎ屋商い中 (光文社文庫 し 44-4 光文社時代小説文庫) - 霜島けい

九十九字ふしぎ屋商い中シリーズ、順調に読破中。

迷い子の親探し、不思議語りの会、亡くなった父親が憑いた行灯の3話に、気持ちがほこほこしたり、じれったかったり、切なかったり。
少しずつ娘らしくなっていくるいを目の前にして、何もしてやれない自分のふがいなさにただ不機嫌になってしまうぬり壁作蔵に、世の父親像を見る気がして微笑ましかったです。
そしてようやく、冬吾の出自や係累、そしてるいが関わりを戒められた少女の霊との関りが少しずつ明かされ始め、さらに先が気になります。
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2024年04月02日

 憑きものさがし

憑きものさがし: 九十九字ふしぎ屋 商い中 (光文社文庫 し 44-2 光文社時代小説文庫) - 霜島けい
憑きものさがし: 九十九字ふしぎ屋 商い中 (光文社文庫 し 44-2 光文社時代小説文庫) - 霜島けい

九十九字ふしぎ屋シリーズの第二弾は、赤ん坊の声で泣く枕と、描かれる人数が増える祭りの絵の2編。

枕の話は男女の機微がややこしく、結果万事丸くと言い難い部分もあるが、絵の中を探索する話は面白かった。
壁に入れるんだから絵にも入れるだろう、という振り切り方が何とも。
結局ただならぬ変事を起こすのは、人の強い想いということか。

それにしても作蔵の子守り姿は、想像するとかなり愉快。
そしてこれだけ勘の鋭いるいがなぜナツの正体に気付かないのか?
一番の不思議はそこだよね。
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2024年03月01日

 ぬり壁のむすめ

ぬり壁のむすめ: 九十九字ふしぎ屋 商い中 (光文社文庫 し 44-1 光文社時代小説文庫) - 霜島けい
ぬり壁のむすめ: 九十九字ふしぎ屋 商い中 (光文社文庫 し 44-1 光文社時代小説文庫) - 霜島けい

のっぺらが面白かったので、こちらのシリーズも。

ぬり壁と言ってもあのどーんと四角いヤツではなく、文字通り壁に塗り込まれているおとっつあん。
そんなぬりかべ親父のせいで仕事も失った天涯孤独の15歳・るいがたどり着いた九十九字屋での顛末は、さくさくと気負わずに読めてしかも軽すぎない。時にほろりと人情も絡めて、いい塩梅です。
皆塵堂と似た雰囲気もありますが、なんといっても明るくたくましいるいが魅力。続きが楽しみです。
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2018年12月29日

 ひょうたん あやかし同心捕物控

ひょうたん: あやかし同心捕物控 (光文社時代小説文庫)
ひょうたん: あやかし同心捕物控 (光文社時代小説文庫)

のっぺらぼうには目鼻口がない。
それがのっぺらぼうというモノなのだし人ではないのだから、特に問題があるとも思わなかった。
ところがちゃんと食事をとる仕組みがあったんですねぇ
それこそが、ひょうたん。生まれながらに持つ唯一無二のものだという。
初耳ばかりでへえええと思うが、その大事なひょうたんが盗まれたというのが一話。
心優しき天邪鬼の話でした。

そして2話目は、丑の刻参りに関わる妖かし絡みの、下っ引き伊助と許嫁お由良の話。
どちらも、ほんのり切なく心和む人情物語でした。
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2018年12月06日

 のっぺら  あやかし同心捕物控

のっぺら: あやかし同心捕物控 (光文社時代小説文庫)
のっぺら: あやかし同心捕物控 (光文社時代小説文庫)

南町奉行所の柏木千太郎は、腕が立つうえ情に篤く正義感にあふれ、江戸で知らない者はいないほどの同心だ。
何しろ彼は、三尾の狐を母に持ち、美しい妻とかわいい娘までいる、のっぺらぼうなのだ。
人とあやかしが共に暮らす江戸の町で起こる悲喜こもごもを描く、捕物帳。

何という設定!
主役がのっぺらぼうでは、他に何が出てきても驚くものじゃありません。
簪が人の姿を取り、曰くつきの茶碗が割れればバラバラ事件も起こる。
珍しく友が女に惚れれば、当たりくじ。
自らもあやかしで実は含むところもありそうな千太郎ですが、親馬鹿っぷりを見るにつけ、人でも妖かしでも変わらないものはある、と思うのです。
いや実際、書きたくなると思うよ、へのへのもへじ。
それで得意げに職場へ向かった千太郎を想像すればそりゃ、馬鹿なのか?と言いたくもなりますわね。

何といっても、テンポの良い落語のような掛け合いとオチが魅力。
いろいろ笑えてほっこり。癒されます。
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2009年06月23日

カラクリ荘の異人たち3

カラクリ荘の異人たち 3 ~帰り花と忘れ音の時~ (GA文庫) [文庫] / 霜島 ケイ (著); ミギー (イラスト); ソフトバンククリエイティブ (刊)

身体の解けた雪女に入り込まれたり、招きいれてしまった妖怪の探し物を手伝ったりと、カラクリ荘での生活になじんできた太一だったが、その一方で、正月の帰省をやめようという迷いをレンに諭され、思わず怒りをぶつけてしまう。

とてつもなくまずい手作りクッキーを、おいしいというカラクリ荘の面々。
理解できない太一を温かく包んだのは、采菜の編んだ手袋だった。
でも、みんなちゃあんと太一のことを見守ってたんだよね。
レンが怒ったのも、太一が痛みを感じないふりで逃げようとしているから。
自分を守るために、何も感じないよう、深く関わらないよう、小さく縮こまっていた太一の気持ちを、みんなが少しずつ引っぱり出していく。

そんなきっかけで、結局は鈴子さんとのギクシャクもマシになっていくらしい成りゆき。
きっと太一の居場所もある3人家族になれるんだろうと、うれしかった。
タカハシさん、結局一度も部屋から出てこず、なのにこの存在感は?と思ったら、なるほどでした。

次巻で終わりだって!さびしいなぁ・・・でも別シリーズはもっと楽しみなのでね。
がんばってくださいませ〜
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2008年12月13日

封殺鬼 鵺子ドリ鳴イタ4


封殺鬼―鵺子ドリ鳴イタ〈4〉 (ルルル文庫)

封殺鬼―鵺子ドリ鳴イタ〈4〉 (ルルル文庫)

  • 作者: 霜島 ケイ
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2008/11/28
  • メディア: 文庫



前回捕らわれボロボロになった聖をようやく救出、同時に桐子が自分の心深くに
潜ませた過去と向き合うことになる、という章。
桐子と使役鬼たちの関係は、孤独を刃にして他者に向けるものには理解しがたいのかもしれないね。
これもまた長く続きそうな物語
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2008年08月24日

カラクリ荘の異人たち2


カラクリ荘の異人たち 2 ~お月さんいくつ、十三ななつ~ (GA文庫)

カラクリ荘の異人たち 2 ~お月さんいくつ、十三ななつ~ (GA文庫)

  • 作者: 霜島 ケイ
  • 出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ
  • 発売日: 2008/08/15
  • メディア: 文庫



大家が眠ったままだと裏の賽河原町は夕焼け続き。
どうやらこれはただ事ではないぞ・・・という状況の中、迎えるは満月の秋分。
そんな折り、太一の同級生・和泉采菜の弟がススキ売りに連れて行かれるという事件が起こる。

アカネちゃん、大活躍です。太一は相変わらずどこかぼーっとしているけれど、お露さんの前でようやく泣くことができたし、きっとどこかで劇的に変われるんでしょうね。
せっかくの高校生活、そちらにも自分の居場所を見つけられるといいんですが。

人と妖、相容れないもの同志が共存していくためには、お互いを尊重しながら恐れを忘れないこと。
長く伝えられてきたことには理由があり、自分を守るための智恵だということ。そんな話もちらほら。
彼岸花の足跡という状況がとても美しい。
ミヨシが聖タイプだわねーと、お気に入りを見つけてにやりとしつつ。
すったもんだ、どたばたの間にこういうしみじみとした美しさがあって、思わず気持ちがきゅうっとなります。
やっぱ良いなぁ、霜島さん。
できれば鬼の話も早く続きを!
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2008年08月23日

カラクリ荘の異人たち


カラクリ荘の異人たち‾もしくは賽河原町奇談‾ (GA文庫 し 3-1)

カラクリ荘の異人たち‾もしくは賽河原町奇談‾ (GA文庫 し 3-1)

  • 作者: 霜島ケイ
  • 出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ
  • 発売日: 2007/07/12
  • メディア: 文庫



2巻目が出ていたのを見つけ、いつの間にこんな本が!と1巻目を探しまくってようやく読んだ、妖怪と人間のお話。

精神を病んでいく実母との生活で、殻に閉じこもってしまった少年・阿川太一が主人公。
父の旧友だという時国柊二郎が大家の空栗荘に下宿することになったが、なんとその空栗荘は賽河原町の表と裏の世界の交わる場所だった。
境界守である時国をはじめ、実年齢のわからない住み込みのお露さん、無節操暴走お祓い男のミヨシ、国家公認術者で拝金主義の十遠見順、樹と話せる風田レン、 裏の賽河原町に住む師匠に弟子入りしている木彫り職人の井原古都子、本当の正体は誰も知らないタカハシという具合に、空栗荘の住人はひと癖もふた癖もある者ばかり。
人と接することが苦手な太一だったが、空栗荘と自分との縁に気づかされ住人たちと関わるうち、少しずつ変わっていく・・・ってなお話。

かわいらしい付喪のアカネ、ムジナにろくろっ首といったポピュラーなものから、様々に個性的な妖怪が登場するし、 影踏みやお面にまつわるいわくなども、へえぇそうだったんだーと楽しめる。
太一少年の成長物語でもあるんだけど、はた迷惑だったり、優しげな裏に事情を抱えていそうだったりの、住人達それぞれの物語も、おいおい出てくるのだろうね。と楽しみ。
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