2025年10月24日

 妖怪怪談

妖怪怪談 - 三津田 信三
妖怪怪談 - 三津田 信三

座敷童、河童、雪女、鬼、神隠しといった怪異がテーマの、解説と怪談5編。

以前から獺が妖怪扱いというのが不思議だったが、河童に繋がるわけかと納得できたりと、怪異の考察部分が興味深かった。
ミステリ要素はないけれど、こちらに振り切ってくれた方がむしろ私は好みかな。
最終話、何ともやりきれない末路に落ち着く怪異譚でした。
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2023年09月03日

 歩く亡者

歩く亡者 怪民研に於ける記録と推理 (角川書店単行本) - 三津田 信三
歩く亡者 怪民研に於ける記録と推理 (角川書店単行本) - 三津田 信三

久しぶりの刀城言耶シリーズかと思ったら、助手編でした。
怖がりのため何が何でも合理的な解釈を見つけるミステリ作家の天弓と、刀城からの話を天弓に伝える役目の女子大生とのコンビもの。

首無し女、狐鬼、座敷婆、口食女等々、恐ろしげな怪異が並び、謎解きされてもまだ残りの気配があったり、後味がとても悪かったり。
2人のコミカルなキャラクターでも覆い隠せないものが、漏れ出てますね。
このコンビで続くのかな?と思っていたらなんと、そういう繋がりでしたか。
楽しみです。
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2023年02月11日

 みみそぎ

みみそぎ (角川書店単行本) - 三津田 信三
みみそぎ (角川書店単行本) - 三津田 信三

『のぞきめ』に続く五感シリーズということらしい。

タイトルがまず怖い、というか嫌だ。
そして、これまでの作品に登場する怪異も引き合いにして、多重にループする怪異。
怪異中の怪異が違うフォントで表現されていて、入れ子の底に手繰り寄せられるように引き込まれていく。
さらにそのフォントも癖の強いタイプで、読みにくいながらも雰囲気増し増し。

読むと何かが起きるかも、的な外側はあまり好みじゃないのだけれど、中身それぞれの怪異を堪能しました。
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2022年08月13日

 子狐たちの災園

子狐たちの災園 (角川ホラー文庫) - 三津田 信三
子狐たちの災園 (角川ホラー文庫) - 三津田 信三

かなり以前に読んだ『災園』の改題版でしたが、内容はほぼ忘れていたのでむしろラッキー。
異様な造りの建物、暗闇をめぐりひたひたと何者かに追いかけられる恐怖というのは、三津田作品ではお馴染みのシチュエーション。
安心して怖がれます。
そういう感覚的な怖さは十分だけれど、子供たちが次々と消えていくいわゆる謎解き部分はちょっと急ぎ足な印象かな。
いろいろ想像はついてしまいますが、さくっと楽しむには良いかも。
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2022年02月25日

 おはしさま

おはしさま 連鎖する怪談 [ 三津田信三 ] - 楽天ブックス
おはしさま 連鎖する怪談 [ 三津田信三 ] - 楽天ブックス

日本、香港、台湾と海を超えて繋がるリレー小説。
アジア圏の翻訳物を読んだことがなく、テンポの違いに当初少し読みづらさも感じていたが、読み進めるうちに引き込まれた。
先発の三津田作品の怖さは、都市伝説やミステリ、ファンタジー要素を加えつつ展開し、最後は思いがけない二ヤリの始末。
「鰐の夢」が好みだったが、こういう結末も悪くないなぁと思う。
もの久保氏による装画が、内容に沿った妖しげな雰囲気で美しい。
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2022年01月06日

 赫衣の闇

赫衣の闇 物理波矢多シリーズ (文春e-book) - 三津田 信三
赫衣の闇 物理波矢多シリーズ (文春e-book) - 三津田 信三

舞台は戦後間もない時期、赤迷路なる闇市に出没する怪人・赤衣の噂と
猟奇的な殺人事件の謎を追う、物理波矢多シリーズ第3弾。

時系列では1作目の「黒面の狐」に次ぐ物語のようだ。
今回は戦後の混乱期に出現した闇市が背景となっていて、
その成り立ちや混沌とした状況が様々な角度から描かれ、社会派の雰囲気も。
漠然としたイメージでしか知らなかった戦後の有り様に、目を見開く思いがした。
密室殺人事件の謎解きは、ピタリと断じられるものではないけれど、
善悪も人も怪異も呑み込んだ舞台ならでは、なのかもしれない。
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2020年10月14日

 逢魔宿り

逢魔宿り - 三津田 信三
逢魔宿り - 三津田 信三

やり方を間違えば命を落とす、得体の知れない何か怖いものが追ってくる。
あれはいったい何だったのか、どんな因縁があるのか、わからないまま逃げるしかない。
そんな理不尽な怖さの『お籠りの家』と『よびにくるもの』が良かった。

表題作は、前4編と雨の日の四阿を訪れる怪異を包括する形だが、どちらかというと
後日談や説明のない淡々とした怪異譚の方が好みかも。
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2018年09月15日

 碆霊の如き祀るもの

碆霊の如き祀るもの (ミステリー・リーグ)
碆霊の如き祀るもの (ミステリー・リーグ)

久しぶりの刀城言耶シリーズ。そうでした、こんなんでしたね。

冒頭から時代を超えて伝えられる4つの怪談。
いやがうえにも雰囲気が盛り上がってきます。
そして、その怪談を思い起こさせる事件が起こってくるわけですが、最初の事件となる竹林宮の密室はなかなかのインパクト。
立て続けに事件が起こり、多方面からのああでもないこうでもないというアプローチの中で、謎に秘められた残酷な過去や暗い思念が暴かれていきます。

解決前に箇条書きで謎が整理されていたのは、いかにも探偵物らしいし、ありがたかった。
そして竹林宮の密室トリックは文句なし。
あとは推測の域を出ないものもあったり、動機があっけないほど現実的で即物的だったりという面で、全体的にはおとなしい目の推理劇だったかな。
というより昔のくどさが少なくなって、読みやすくなったということかもしれません。
閉じられた村の秘密という点で、怖いというより、そうせざるを得なかったもの悲しさが残りました。

それでも最後の最期まで、理詰めで割り切れない気持ちの悪さを、いやーな擬音の記憶とともにたっぷりと残してくれます。
なんだかんだでこのシリーズ、やめられませんなぁ。

あと、2018年6月時点での著作リストもうれしい。
ほぼ読了していますがシリーズ名は初見のものもあり、『黒面の狐』がシリーズ?という楽しみも。
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2018年03月30日

 魔邸

魔邸 -
魔邸 -

母親の再婚に伴い、一時期を大好きな叔父と暮らすことになった6年生の優真。
そして訪れた別荘は、かつて神隠しがあったという森にある曰くつきで、果たして最初の夜から奇妙で恐ろしい体験をすることになる。

蛇蛇森、神々櫛村、真夜中の徘徊者・・・と伝奇的館ものかと身構えたところ、やがて妙に現実的な別の恐怖が、さらに霊が現実に・・・
かぼちゃ男の話だとか、異界へ迷い込んでしまうあたりはぞくぞくしたのに、思いがけない方向への展開で、おどろおどろしさへの期待がちょっとそがれてしまった気がします。

現実とあちらの世界が交差するホラーではあるし、意外性という点ではミステリ風味もあるのだけど。
もうひと押し。欲しいなぁ・・・ただ、装丁装画はかなり好感。
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2017年08月24日

 わざと忌み家を建てて棲む

わざと忌み家を建てて棲む
わざと忌み家を建てて棲む

事故物件の屋敷や部屋を継ぎ接ぎにしてひとつの家にした「烏合邸」
記録することを条件に家主によって選ばれた入居者たちは、手記や録音を残していたが、そこに綴られた怪異を〈頭三会〉のふたりが読み解いていく。

筆者が怪奇趣味の編集者・三間坂との交流によって、好んで怪異に巻き込まれていく話。
『どこの家にも怖いものはいる』の続編に当たるようです。

黒い部屋、白い屋敷、赤い医院、青い邸宅と少なくとも4軒のパーツを継いで組み合わせた家。
歪であることは間違いないでしょうが、正直イメージしにくくて・・・
黒の日記が一番不気味で、なぜ黒い部屋なのかがわかった時はゾッとしました。
そういう怖さが好みなので、烏合邸の謎解きや考察もそれはそれでおもしろくはあるのだけど・・・何となく中途半端な感じかなぁ。
ちょっと残念。
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