碆霊の如き祀るもの (ミステリー・リーグ)久しぶりの刀城言耶シリーズ。そうでした、こんなんでしたね。
冒頭から時代を超えて伝えられる4つの怪談。
いやがうえにも雰囲気が盛り上がってきます。
そして、その怪談を思い起こさせる事件が起こってくるわけですが、最初の事件となる竹林宮の密室はなかなかのインパクト。
立て続けに事件が起こり、多方面からのああでもないこうでもないというアプローチの中で、謎に秘められた残酷な過去や暗い思念が暴かれていきます。
解決前に箇条書きで謎が整理されていたのは、いかにも探偵物らしいし、ありがたかった。
そして竹林宮の密室トリックは文句なし。
あとは推測の域を出ないものもあったり、動機があっけないほど現実的で即物的だったりという面で、全体的にはおとなしい目の推理劇だったかな。
というより昔のくどさが少なくなって、読みやすくなったということかもしれません。
閉じられた村の秘密という点で、怖いというより、そうせざるを得なかったもの悲しさが残りました。
それでも最後の最期まで、理詰めで割り切れない気持ちの悪さを、いやーな擬音の記憶とともにたっぷりと残してくれます。
なんだかんだでこのシリーズ、やめられませんなぁ。
あと、2018年6月時点での著作リストもうれしい。
ほぼ読了していますがシリーズ名は初見のものもあり、『黒面の狐』がシリーズ?という楽しみも。