2023年11月12日

 八月の御所グラウンド

八月の御所グラウンド [ 万城目 学 ] - 楽天ブックス
八月の御所グラウンド [ 万城目 学 ] - 楽天ブックス

奇天烈路線が続き、かなりお久しぶりの万城目作品は、京都が舞台の青春もの、表紙絵は石井麻耶さんという、うれしいタッグでした。
冬の女子駅伝と真夏の草野球の2本立て。
冬は極寒、夏は猛暑の盆地京都は、繁華街のど真ん中に教科書レベルの歴史が息づく町。
その土地に縫い留められた記憶が、今のにぎわいに誘われてふと姿を現すなんてことも、京都ならまああるのかもねと思ってしまいます。
御所グラウンドの話はおかしみもあってさらにしみじみと、五山の送り火が沁みました。
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2010年05月13日

ザ・万遊記


ザ・万遊記

ザ・万遊記

  • 作者: 万城目 学
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2010/04/23
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


「湯治と観戦」なるエッセイを始めたところでアキレス腱断裂、リハビリと趣味、実益を兼ねて全国を飛びまわる作者のエッセイ集。

原作者として同席したドラマの女優に目尻を下げ、「芋粥」的企画に苦悩し、五輪にサッカーにと海外へも観戦の足を伸ばし、「建もの探訪」を滔々と語る。
作者の考える上手な文章=読みやすい文章というのがよくわかる。
ゆるゆるとした紀行も良し、ときおり熱い偏愛も良し。
森見氏との交友譚には思わずニヤリ。この二人が一緒にいるところなんて、怪しすぎでしょ。

それにしても、東京では冷たいそばで年越しって本当なのか?
東京全般なのか、地域限定なのか・・・ううむ。いろいろですなぁ
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2009年03月24日

プリンセス・トヨトミ

プリンセス・トヨトミ [単行本] / 万城目 学 (著); 文藝春秋 (刊)

すばらしい。万城目サイコー。
これまで京都、奈良と関西を舞台にした物語が続いているが、これは大阪ならでは、いや大阪でしかありえない物語だろう。
というぐらいバカらしくてすばらしい。
仔細は後日。書ければ。
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2008年06月13日

ザ・万歩計


ザ・万歩計

ザ・万歩計

  • 作者: 万城目 学
  • 出版社/メーカー: 産業編集センター
  • 発売日: 2008/03
  • メディア: 単行本



万城目氏の初エッセイ本。
あの奇想天外かつ浮遊感のある発想は、いったいどこから湧いてくるのだろう?と不思議に思っていたが、 なるほどこのような素地があり、そういったきっかけがあり、ということなのかーとおもしろく読んだ。
いったいおもしろいものを書く人の文は、なにをどう書いたってやっぱりおもしろいのだ。
日常がノリツッコミの大阪気質もちらりと見えたりして、さらに追っかけ気分が盛り上がる。
出版社が違っても、表紙絵は石居麻耶さんとカップリングというのもうれしい。
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2007年12月19日

ホルモー六景

ホルモー六景 [単行本] / 万城目 学 (著); 角川書店 (刊)

京大青竜会、立命館大学白虎隊、京都産業大学玄武組、龍谷大学フェニックス。
各部隊のメンバー10人が、それぞれ100匹ずつのオニを使役し戦わせる競技・ホルモー。
きわめて平和的な競技だが、オニを全滅させてしまった時に恐怖のソレは起こる・・・というホルモー第2弾。
楽しみにはしつつも、ネタがわかってしまった上ではどうだろう?と期待半分で読み始めた本書。
いやいや〜。やってくれましたよ。

京都産業大学玄武組の二人静と呼ばれ、恋より友情と固く取り決めた定子と彰子の決闘
「鴨川(小)ホルモー」
京大青竜会・楠木ふみに思いを寄せる高校生の「ローマ風の休日」
めぐりめぐって青竜会・安倍の手に渡った時計が秘めた、ある作家の悲恋とその後「もっちゃん」
新しいサークル復活?「同志社大学黄竜陣」
ホルモーは京都だけじゃなかった!「丸の内サミット」
立命館大学白虎隊・細川珠実の時空を超えた想いが現代に蘇る「長持の恋」

今回は、ホルモーに参加している人たちそれぞれの、恋物語6編。
京都4大学の競技から、時を超え、場所を超えて面々と伝わり続けるホルモー世界。
その中身は、思いのままにならぬものに翻弄され、舞い上がったり叩きのめされたりする、まさに青春小説。
「長持の恋」、ベタな話だけど好きなんだよなぁ。こういうの。
梶井基次郎や信長の小姓など、虚実交えた語りもおもしろい。
この先を引き継いでくれそうな人物もちらほらで、これ、まだ続く?かも。
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2007年04月14日

鹿男あをによし

鹿男あをによし [単行本] / 万城目 学 (著); 幻冬舎 (刊)

待ちに待っていた新作。
前作ほど抱腹絶倒ではなかったけれど、それにしてもやっぱりおもしろい!
今回もイラストは期待通りの石居麻耶さんだった。うれし〜

今回の舞台は、「鹿」で「あをによし」なので、当然「奈良」。
キミ、ちょっと神経が参ってるんじゃないの?ちょっと気分転換しなさいよと研究室の教授から優しく、しかし強引に勧められ、奈良の女子高の教諭職についた”おれ”
しぶしぶ赴任してみれば初日からなぜか自分を目の敵にする生徒がいて、研究室にこもっていたおぼこい28歳の青年教師は、曲者ばかりの女子高生の集団にいいようにあしらわれ、 胃腸も神経も弱って大変なのである。
そこへさらに人語を話す鹿が迫るのだ。先生、出番だよ。あんたの役目を果たしなと。
どうやらその役目に、京都・大阪の姉妹校との交流戦「大和杯」が関わっていて、さらに敵意むき出しだった生徒・堀田イトの奇妙な行動の原因もそのあたりに潜んでいるのだが、 わけもわからないままお宝探しに翻弄される少々頼りない"おれ"の奮闘ぶりに、読んでいる方も思わず力が入ったり、にやりとしたり。

温厚な重さんや、かりんとう兄弟の藤原氏をはじめ、下宿先のばあさんに至るまで、周囲の人物もみな印象的な性格付けがされていて、飽きない。
もちろん人ではない例の鹿も、ふんぞり返った物言いの合間に「ちょっと待て」と所構わずぽろぽろいたしては、やっぱり鹿なのだと笑わせてくれ る。
鹿なのだが、彼は千八百年もの間、恋焦がれた人のために、何に守られているのかさえ忘れた人間の世界を守り続けているのだよ。愛ですよ、愛。人間では、 こうはいかないだろうなぁ
神様が留守のあいだにひそかに行われてきたという、どえらいほら話のおもしろさに加え、無謀とも思える闘いをあきらめない、青春ど真ん中の部分もあり、 好きと嫌いに揺れ動く女心もちらりと見える。
三角縁神獣鏡という個人的にかなり興味のあるアイテムが登場することも、少々点数が高い。
いやほんと、ますます楽しみな作家さんだわー
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2006年05月26日

鴨川ホルモー


鴨川ホルモー

鴨川ホルモー

  • 作者: 万城目 学
  • 出版社/メーカー: 産業編集センター
  • 発売日: 2006/04
  • メディア: 単行本


2浪ののち京大に入学した安倍は、葵祭で知り合った高村と、京大青竜会というあやしげなサークルの新勧コンパに誘われ、 そこで出会った早良京子の鼻に一目ぼれして入会する。
そして登山やキャンプという普通のサークル活動を経て、祇園祭の宵山の夜、ついに安倍晴明に端を発するといわれる競技・ホルモーの存在と、 サークルの真の姿を知らされる。

「ホルモー」という得体の知れない言葉をはじめ、鬼、式神、京都の大学生が戦争ごっこ・・・というキーワードに、読む前から妙に心惹かれる本で、 読んでみたらやっぱりおもしろかった。
だって想像してみ?京都市内のあの喧騒の中、実は足元で誰にも気付かれずに、わきゃわきゃと戦う者たちがいるのだよ。
ともにホルモーを闘う仲間には、ひそかに思いを寄せる人もいれば、勝手にライバル視している人、何が気に入らないんだか自分を嫌っているらしい人物もいる。
恋に戦いに友達関係に、舞い上がったり落ち込んだりしながら、あれよあれよとまな板に乗せられ、 世紀の合戦に闘志を燃やしていく主人公・安倍の純なこと!青春の青臭さ全開なのだ。
安倍のライバルが芦屋、というのも、晴明と道満にかけてるのか?とほくそえんでみたり、そういう小技も効いている。 ならば、高村は小野篁で、早良京子は早良親王かなぁ?とかね。
ばかばかしくて、最高におもしろい。良し悪しより、何より、好きなんです。こういうの。

表紙絵がまた、とてもいい。四条通の横断歩道を闊歩する青竜会4人のイラストは石居麻耶さん。
HPをお持ちだったので見せていただいたが、やはりこちらも私の好みにぴったりだった。
なんか、すごくいい出会いができちゃったなぁ
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