
軽装版 風と行く者 (軽装版 偕成社ポッシュ)
『天と地の守り人』の後、バルサは市場でサダン・タラム〈風の楽人〉と20年ぶりに再会し、なぜか命を狙われる隊の護衛を請け負うことに。
それはまだ拙かった過去の自分、そしてジグロとの思い出を呼び起こす旅となった。
バルサはタンダと穏やかな日々を過ごしつつも、やはり身に染みこんだ生き方を変えることはできないんだな、そういえばジグロが逝ってずいぶんになるんだなぁ・・・などと思い出し、懐かしく読みました。
ジグロがバルサに生きぬくための知恵と力を教え込む様は鬼気迫るものがあります。
お互いを失うことを恐れ、常に神経を研ぎ澄ます場面の緊張感は胸が痛くなるほど。
けれど厳しさの裏に、不器用で愛情深いまなざしがひしひしと伝わってくるのです。
サダン・タラムと同行した日々を彩る色と匂いと音もまた、鮮やか。
さらに、異人種というだけで疑い憎しみあう、数百年に及ぶ不幸な積み重ねが、物語の核でもあります。
自らの力で活路を見出そうとする若い当主や頭たちは、託された願いを明るい未来へ繋げてほしい。
失ってから気づくことも多いけれど、大切な人の言葉や思いは自分の中にあるのだから。
そしてそれが、受け継ぎ受け渡されてゆくことの幸せを思う。
相変わらず、しみじみと胸に満ちる物語。 またいつか再会したいな。





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