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2025年10月28日
濱地健三郎の奇かる事件簿
濱地健三郎の奇かる事件簿 濱地健三郎シリーズ (角川書店単行本) - 有栖川 有栖
心霊探偵、濱地健三郎シリーズも4作目。
今回も気負わずゆるゆると、不思議な依頼とその解決を追わせてもらいました。
心霊は害をなすとは限らず、できることなら気持ちに寄り添って向かうべき場所へ送り出してあげたい、という思いが優しく、切ない印象が残ります。
むしろ怖いのは人の方、ということも多いのかも。
ボスの濱地は安定のスキルとダンディさですが、ユリエの成長も微笑ましく、先が楽しみです。
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有栖川 有栖
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2025年04月06日
砂男
砂男 (文春文庫) - 有栖川 有栖
単行本未掲載の短編集。
学生アリスも火村先生も混在で、懐かしくもおいしい一冊。
『ミステリ作家とその弟子』が特に好み、『推理研VSパズル研』も学生の雰囲気満載で楽しかった。
ところで、ソラシリーズの続きは出ないんでしょうか。
楽しみに待ちすぎて忘れてましたが。
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2024年10月04日
日本扇の謎
日本扇の謎 国名シリーズ (講談社ノベルス) - 有栖川有栖
久しぶりの国名シリーズは、一本の扇のみ所持した記憶喪失の青年の謎から殺人事件へと発展する物語でした。
事件の結末は予想外の着地点でしたが、何より主人公の人生を思うとあまりにも切なく、後味はほろ苦い。
また、火村たちと時絵婆ちゃんの変わらぬ風景の温かさに、少しでも長くと願うばかりです。
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2022年11月24日
濱地健三郎の呪える事件簿
濱地健三郎の呪える事件簿 濱地健三郎シリーズ (角川書店単行本) - 有栖川 有栖
心霊探偵シリーズにもコロナ禍の影響が見え、今そこで起きている事件のようなリアルさが感じられる。
濱地は相変わらずダンディで年齢不詳、常に穏やかな物腰ながら内面にはゆるぎない熱意を隠している人物。
けれど本作では、完璧なだけではない人柄が垣間見えたり、ユリエを信頼して頼る場面もあったりと、コンビ仲の深まっている様子がとても好ましく思えます。
描かれ方がソフトだからか、ユリエが必死で濱地についていこうとする姿がけなげだからか、あまり怖いという印象は受けないけれど、起きている現象はなかなかのもの。
広告ひとつ打たずになぜか依頼者がたどり着くこの探偵事務所、偶然も重なり続ければそこに意味がありそうで、確かにそれは怖いことかもしれません。
品の良さがいい塩梅で、後を引きます。
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2022年09月01日
捜査線上の夕映え
捜査線上の夕映え 火村英生 (文春e-book) - 有栖川 有栖
久しぶりの長編火村シリーズ、ようやく読めました。
勢い込んで読み始めたはいいが、うーん何だか事件が地味?
刑事たちの活躍ぶりもそれはそれで魅力だけれど、火村の活躍というよりは普通の警察小説のようでは?と手ごわさを感じながらの前半でしたが一転、予想外のキーマンに驚かされることに。
追う方追われる方ともに、様々な動機を過去にさかのぼり心理面から探っていて、こういう情緒的なしまい方はけっこう好みかも。
フェイク旅先での美しい風景や人の温かさに旅情を誘われます。
読み終えて、あらためてのカバー写真に思わずため息。
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2020年06月07日
濱地健三郎の幽たる事件簿
濱地健三郎の幽【かくれ】たる事件簿 濱地健三郎シリーズ (角川書店単行本) - 有栖川 有栖
幽霊を視る能力を生かして問題解決にあたる心霊探偵・濱地健三郎の物語第2弾。
心霊もミステリも好物ですが、肝心なところが何でもアリという不満を抱くこともなく楽しめたのは、そこここで感じられる濱地探偵の人柄ゆえでしょうね。
見えるということは答えは分かっているということ。
誰がなぜというその答えに至るまでの式を展開してくれることもあり、時には問答無用であちら側を切り離す。
特に最終話など、探偵というより霊能力者という方が近い気がしますが、それもまた良し。
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有栖川 有栖
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2019年11月10日
カナダ金貨の謎
カナダ金貨の謎 (講談社ノベルス)
10冊目の国名シリーズは、中編3編、短編2編のアンソロジーでした。
倒叙ものの表題をはじめ、一ひねりした謎を火村の魅力で読ませる安定の一冊。
一番おもしろいと思ったのは他アンソロジーで既読だった『船長が死んだ夜』だけど、トロッコ問題に対する火村とアリスの答えも興味深いし、懐古的な出会いの場面にも頬が緩みます。
ファンサービス要素多めでうれしい。
posted by てまり at 00:00|
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有栖川 有栖
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2018年11月13日
インド倶楽部の謎
インド倶楽部の謎 (講談社ノベルス)
前世で繋がっていたというインド倶楽部のメンバー7人をめぐる殺人事件が起きる。
火村とアリス久々の国名シリーズ。
過去や未来の運命を予言するというイベントの中で何が起きたのか。
言動の怪しかった人の過去が取りざたされる時点で、細かいいきさつはともかく、何があったのかは想像がつく。
それをもって脅迫のネタとした人に因果が報いたわけだけど、傍から見れば眉唾ものとしか思えないことも信じる人にとっては必然というのは、祟りなんかと仕組みが似ているかもしれないね。
今回は、犯人が憎むべき悪者ではなく、火村とぶつかり合うこともなかったので、静かに展開して結末を迎えた感じ。
様々な事情を抱えた大人の造形も深みがあるけれど、花蓮ちゃんのはつらつとした明るさが、物語を引き上げてくれた気がします。
それにしても、野上刑事の火村・アリスコンビ考、なかなか的を得ているじゃないですか。
思わず片眉が上がります。
posted by てまり at 15:08|
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有栖川 有栖
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2017年09月30日
濱地健三郎の霊なる事件簿
濱地健三郎の霊なる事件簿 (幽BOOKS) -
年齢不詳の心霊探偵・濱地健三郎と助手の志摩ユリエによる探偵物語7編。
この探偵、『幻坂』にも登場していたらしいんですが・・・残念ながら記憶に無く。
メインを張る本編でもプライベートは全く明かされず、印象的なキャラクターとは言い難いんですが、心霊という特殊性を考えるとその落ち着いた感がむしろ良いのかも。
探偵のそばにいることで影響を受け初めているらしい助手がやや危なっかしげですが、ダンディな大人のボスと、なかなか良いコンビになりそう。
理屈では説明できない奇妙な現象を、「視える」ことを取っ掛かりにして解決する。
心霊がからめば何でもアリになりそうなのに、そう感じさせないのが語りのうまさなのでしょう。
ミステリとも言えないような、『あの日を境に』の雰囲気が好みでした。
本格もいいけれど、こういう情緒的な物語も続けてほしいなぁ
posted by てまり at 00:00|
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有栖川 有栖
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2017年09月05日
名探偵傑作短編集 火村英生篇
名探偵傑作短篇集 火村英生篇 (講談社文庫) -
作家アリスと火村准教授が活躍するシリーズから選出された短編集。
編さんする作品選定にはずいぶん悩まれたようで、選ばれた作品だけでなく、多々ある推しの一編が解説にて詳しく紹介されており、読み終えたそばから本編を再読したくなります。
意識して火村助教授のシリーズを追いかけ始めたのは確か、『乱鴉の島』あたりから。
それ以前の作品を改めて読んでみるのもいいなぁ。
6篇については、火村シリーズの雰囲気や魅力を掴みやすい、入門編という感じ。
謎解きの面白さだけでなく、闇と意外性を秘めた火村先生と、これまたトラウマを抱えるアリスとのコンビ愛が魅力のシリーズ。
これだけ長期続いて、まだ新作を楽しみにできるのもうれしいところです。
posted by てまり at 00:00|
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