2025年03月17日

 小説

小説 - 野崎まど
小説 - 野崎まど

小説は嘘事だから好かんと言った父の言葉が頭にあり、好んで小説ばかり読む自分にどこか肩身の狭い思いを抱いてきた。
本が好きというならもっと多様なジャンルを読まなければとも思っていた。
そんな私に、良しと言ってもらえたような気がした。
内側を伝える手段としての小説を、読んで、受け取るだけでいいのだ。

後半のファンタジックな展開に少々眉が寄りましたが、どこへ連れて行かれるのかわからずに巻き込まれていく感じも、読む楽しみのひとつかと。
キャラクターもすてきな寄合先生の、宇宙の始まりと終わりの話が面白かったなあ。
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2024年09月24日

 妄想国語辞典

妄想国語辞典 - 野澤 幸司
妄想国語辞典 - 野澤 幸司

病院の待合で読んでしまい、時々笑いをこらえるのに肩が震えて怪しい人になっていた読書でした。

くすりと笑えるものから、うまいこと言うなあと感心するもの、口にしないだけでみんなそう思ってるよねというシニカルなものまで、様々な言葉たちが楽しい。
チーズ、チャーハン、肉など食べ物に関する言葉に、言い得たものが多いように思いました。
歯磨き粉と日帰り温泉旅行も好きだなぁ。
妄想ですし、捉え方もそれぞれなので、楽しめれば良いかなと。
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2024年07月11日

 放送禁止

放送禁止 (角川ホラー文庫) - 長江 俊和
放送禁止 (角川ホラー文庫) - 長江 俊和

本当に怖かった本、として出会った本でしたが、先行するテレビドラマがあったんですね。
ミステリ要素があって、本当の意味がわかると怖いという仕掛け。
新しい本ではないですが、仕掛けはむしろ今どきな気がします。
ドラマで見たかったなぁ
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2023年12月03日

 ポンコツ一家

ポンコツ一家 [ にしおか すみこ ] - 楽天ブックス
ポンコツ一家 [ にしおか すみこ ] - 楽天ブックス

久しぶりに戻ってみたら、実家がえらいことになっていた・・・
何ならちょっと弱った自分の心を母の料理で癒されたかったのに、どうやら母は認知症。
姉はダウン症でマイペースだし、父は飲んだくれて役に立たない。
芸風とは裏腹な人の良さが垣間見えていた、にしおかすみこさんが描く、二十数年ぶりに戻った実家での、自虐をこめたポンコツ家族奮闘記でした。

時に弱音をこぼしながら、それでも全力で向き合うためまた踏ん張る。
相当大変な状況でも、筆は軽く笑いさえ誘う。
笑い飛ばすその向こうにすみちゃんの泣き笑い顔が見えて、時々胸が痛くもなるけれど、助けているつもりの家族から受け取る愛情もまた大きくて、あぁいいなと思う。
表紙のマトリョーシカが、すみちゃんの感じる関係を物語っているのでしょう。
お母さんはやっぱり、一番大きい存在なんだね。
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2023年01月19日

 ミシンと金魚

ミシンと金魚 (集英社文芸単行本) - 永井みみ
ミシンと金魚 (集英社文芸単行本) - 永井みみ

壮絶とも思える人生の最後に認知症を患い、現実と過去の思い出の中を行ったり来たりするカケイさんの、一人語り。
辛かったこと、うれしかったこと、誇らしかったこと、取り返しのつかない後悔と悲しみ・・・今でこそおぼつかなくなってしまった体にも、何十年と生きてきた重みがあり、物語がある。

こどもがいたこと、母であったことの喜び。
それ以上に誰かのこどもだったことを幸せに思える喜び。
残酷な現実もあるけれど、それでも自分の人生には幸せな時もあったと。
そういう物語で良かった。
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2022年12月01日

 あさとほ

あさとほ (角川書店単行本) - 新名 智
あさとほ (角川書店単行本) - 新名 智

古い書物に散見する『あさとほ』、その物語に近づく人は消えてしまう。
なんとも魅力的な謎で、その正体をさぐる過程には引き込まれたが、着地点が思いもよらない方向で驚いた。
得体のしれない怖さのその先を描いているようで、SF的な印象。
雰囲気は嫌いじゃないんだが、物語についての解釈に共感できないせいか、ちょっともやもやする。
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2021年10月14日

 鬼人幻燈抄 明治編 夏宵蜃気楼

鬼人幻燈抄 明治編 夏宵蜃気楼 - 中西 モトオ, Tamaki
鬼人幻燈抄 明治編 夏宵蜃気楼 - 中西 モトオ, Tamaki

やがて親である甚夜に追いつこうかという年頃になって、気持ちが揺らぎ始めた野茉莉。
思春期の野茉莉との親子関係が中心に描かれる6巻目。
野茉莉の不安に寄り添った奈津が、切ない雀のままでなく蛤に昇華できて良かった。
幸せになってほしいと思う人たちが、それぞれ良しと思う道に踏み出す一歩が見えてじんときます。
が、背後には不穏な気配も・・・本筋はこれからですね。
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2021年10月12日

 鬼人幻燈抄 明治編 徒花

鬼人幻燈抄 明治編 徒花 - 中西 モトオ, Tamaki
鬼人幻燈抄 明治編 徒花 - 中西 モトオ, Tamaki

明治の世になり、帯刀は御法度。
職も誇りも奪われ鬼と化した友との決別が切なかった。
訳あり女剣士や付喪神使い師弟との関わりもあり、それなりに穏やかな暮らしぶりだけれど、健やかに成長し続ける娘との先々を思うと、複雑な気持ちになります。
でもそんな中、朝顔の挿話や昔なじみとの再会という、時代を超えるパートにほっとします。
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2021年10月05日

 鬼人幻燈抄 幕末編 天邪鬼の理

鬼人幻燈抄 幕末編 天邪鬼の理 - 中西 モトオ, Tamaki
鬼人幻燈抄 幕末編 天邪鬼の理 - 中西 モトオ, Tamaki

表紙絵に、ついにそういうことに納まったかと早合点したけれど、展開は全く違ったものでした。
人とは違う時間を生きる鬼にとって、関わってきた大切な人を見送り続ける辛さはあっても、
だからこそ共に過ごせる今を大事にしたいという思い強いのかもしれません。
土浦もともに生きていける存在だったら良かったのに・・・と少し寂しい。
そして、ふくら雀のまま昇華した奈津の思いが切なかったなぁ。
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2021年09月18日

 鬼人幻燈抄 江戸編 残雪酔夢

鬼人幻燈抄 江戸編 残雪酔夢 - 中西 モトオ
鬼人幻燈抄 江戸編 残雪酔夢 - 中西 モトオ

身の上を承知の者や縁あって親しむ人たちとの、それなりに穏やかな日々が続くと思いきや、再会によって結び直されたはずの親兄弟の縁さえ甚夜自身の手で断ち切らなければならないという、なんとも哀しい結末でした。
訳ありの夜鷹と付喪神使いという新たな関わりがいい味だけれど、甚夜にとって人との関わりは、ほんの一時。
だからなのか、良くも悪くも心を揺らさないよう戒めている姿が切ない。
ただ、少しだけ挟まれた現代パートが、甚夜たちに訪れるかもしれない穏やかな遠い将来を暗示しているようで、救われる思いでした。
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