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/ 町田 そのこ
2025年04月15日
月とアマリリス
月とアマリリス - 町田そのこ
昔ながらの価値観が根付く地方の町で起きた事件をめぐって、記者として成長していく女性の物語。
事件の謎解きについてはやや都合が良すぎる面も感じましたが、ジェンダーやいじめ、思考放棄の慣習によって傷ついた人たちの物語には一気に引き込まれました。
ある人にとっての正しさは、他の誰かにとっての刃かもしれない、そして自分がそのどちらの立場にもなり得るのだと。
さらに、人を救うのもまた人なんだな、と思える物語で良かった。
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町田 そのこ
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2024年09月10日
わたしの知る花
わたしの知る花 - 町田そのこ
いつだって町田そのこには泣かされるがこれはまた、限りある生が愛おしく思え、温かいもの包まれていくような物語だった。
ひとりの老人と女子高生の出会いが発端となって、かけがえのない繋がりが、見つけられ、紡がれていく。
平という人の人生を思う。
優しさは弱さでもあり、強さは傲慢にもつながる。
幸せや正しいことの定義は時代や環境でいくらでも変わるし、何をしてもしなくても後悔は付いて回るし、もしもあの時を言い出せばキリがない。
それでも、長い年月をかけて戻るべき人の元へ、そして図らずも想いを継ぐ者が、自分の生きた道を読み解こうとしてくれるのなら。
上出来だと思えたのじゃないだろうか。
ヘンコツじいさんが、実はみんないい人でね。
悦子おばあちゃんも、たくましくて格好いい。
安寿と奏斗に受け継がれたものが、大きくしなやかに育ちますように。
願うように思った。
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町田 そのこ
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2023年11月26日
夜明けのはざま
夜明けのはざま - 町田そのこ, yasuo−range
泣かずに町田そのこを読み切れたことがない。
感情移入しすぎるせいか、突き放して感想を残すこともできなくて、町田作品はいつも読みっぱなし。
だから今回はがんばってみた。
家族葬専門の葬儀社を軸に、そこに関わる人たちの、仕事や家族観、生きて死ぬことへの様々な思いが交錯する物語。
家族だとて、結婚したとて価値観が違うことはありがちだが、妻や女性を対等の人と思わない夫や家族がとてもリアルに感じられてきつかった。
話の通じない関係、でもそれなりにやり過ごせてしまう。
日常で戦い続けることは難しいから、それを良し悪しとは決めつけられない。
そんな中、佐久間の葛藤が一番印象的でした。
失うものの大きさと痛みを知っていてもなお、自分を貫く強さ。
思い通りになることなんて少ないし、帳尻も合うとは限らない。
それでもいつか迎える死には敬虔に、今は少しばかりの勇気で歩んでいこうとする彼女たちに、強い共感を覚えました。
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