2025年03月30日

 頭の大きな毛のないコウモリ

頭の大きな毛のないコウモリ 澤村伊智異形短編集 - 澤村 伊智
頭の大きな毛のないコウモリ 澤村伊智異形短編集 - 澤村 伊智

ほぼ異形コレクションからの短編集。
なのでゾンビとくるまのうたは覚えありでしたが、様々なバリエーションの異形を楽しめました。
特に表題のコウモリと鬼の話が好み。
コウモリ、恐ろしいことに脳裏に浮かびます。
posted by てまり at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 澤村 伊智 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年07月09日

 斬首の森

斬首の森 - 澤村 伊智
斬首の森 - 澤村 伊智

山奥のカルト的合宿所から火事に乗じて逃げ出した5人、しかし迷う山の中でひとりまたひとりと…という、怖い話。

合宿所での洗脳シーンが強烈すぎて、一番怖かった。
逃げ込んだ山中に潜むものがヒトなのかバケモノなのか、土着の因習がらみなのかとわくわくしていたら、想像以上の展開へ。
スプラッタ多めで確かにホラーですが、途中参戦のいかにもな人はあっという間に退場してしまうし、そう来たかと笑えてしまう結末でした。
まあこれはこれで、楽しめました。
posted by てまり at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 澤村 伊智 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年05月14日

 すみせごの贄

すみせごの贄 比嘉姉妹シリーズ (角川ホラー文庫) - 澤村伊智
すみせごの贄 比嘉姉妹シリーズ (角川ホラー文庫) - 澤村伊智

比嘉姉妹シリーズ、とはいえ比嘉姉妹周囲の人たちが主役だったり語り手となる、様々なパターンが楽しめる短編集。

相変わらず奇妙な造語の妙に、まず惹かれる。
一番好みだったのは『たなわれしょうき』かな。
残酷な昔話をベースに、少年の成長譚を乗せて軽やかに終わるかと思わせての王道ホラーでした。
とはいえ他も、料理教室経営の父子の関係に秘められた謎解きかと思いきやのタイトル作、天才特殊造形師の一念、胸が痛くなるほど小さな保護者の話、などどれも秀逸。
短編集にしてこの充足感、堪能させていただきました。

posted by てまり at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 澤村 伊智 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年02月09日

 一寸先の闇

一寸先の闇 澤村伊智怪談掌編集 - 澤村伊智
一寸先の闇 澤村伊智怪談掌編集 - 澤村伊智

読みやすいがダメージはガツンと来る、澤村伊智のショートホラー集。
短い中にも、そう来るとは思わなかった不意打ちの怖さが仕掛けられていて、こっわーと思いながらも語りの妙に誘われ、ページを繰る手が止まらない。
どれがというより全体的な雰囲気自体が好みなのだが、初手から心くじかれる「名所」、バトンタッチされた大役「君島くん」、コミカルな展開に油断していたら究極のヒトコワだった「さきのばし」、いじめの逆転劇「通夜の帰り」あたりが特に印象に残りました。
posted by てまり at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 澤村 伊智 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年08月25日

 怪談小説という名の小説怪談

怪談小説という名の小説怪談 - 澤村伊智
怪談小説という名の小説怪談 - 澤村伊智

『高速怪談』と『笛を吹く家』はアンソロジーで既読。
でしたがオチを覚えていてもなお、『笛を吹く家』はゾッとした。
ここが怖かったんだよなぁと思いながらまた、怖がりつつ読みました。
どれも面白かったけれど特に、高級リゾートホテルをも侵食する土着信仰の『こうとげい』、意味不明な印象のタイトルをはじめ、怪異の理不尽さが存分に味わえて好み。
posted by てまり at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 澤村 伊智 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年03月21日

 ぜんしゅの跫

ぜんしゅの跫 比嘉姉妹シリーズ (角川ホラー文庫) - 澤村伊智
ぜんしゅの跫 比嘉姉妹シリーズ (角川ホラー文庫) - 澤村伊智

見えない通り魔の正体に迫る比嘉姉妹シリーズの表題。
異形の破壊力は強大だったけれど、謎解きの答えは思いもよらないトンチみたい。
ドロドロの怨念ばかりじゃないのもまた良し。

他、ぼぎわん前日譚である異界をのぞく鏡、町や学校に伝わる都市伝説、神隠し伝説がモチーフという、雰囲気ある4編。
軽く楽しめます。
posted by てまり at 00:00| Comment(0) | 澤村 伊智 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年11月14日

 アウターQ 弱小Webマガジンの事件簿

アウターQ 弱小Webマガジンの事件簿 - 澤村伊智
アウターQ 弱小Webマガジンの事件簿 - 澤村伊智

ウエブマガジンの新米ライターが主人公の連作短編。

タイトルや表紙絵から軽い読み物を想像していたけれど、思いのほかしっかりとミステリでした。
ほのぼのとした記憶が180度塗り替えられる苦い結末を迎えたり、種明かしにほろりとしたり、濃厚キャラの地下アイドル探偵が登場したり、さくさく読めてそれぞれの一ひねりが味わい深い。
そしてさらにそのすべてが伏線となる大仕掛け。ミステリの醍醐味です。
posted by てまり at 00:00| Comment(0) | 澤村 伊智 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年10月18日

 うるはしみにくし あなたのともだち

うるはしみにくし あなたのともだち - 澤村伊智
うるはしみにくし あなたのともだち - 澤村伊智

目の前でみるみる醜く変貌していくというおまじないの強烈さと、担任教師をも巻き込んだ犯人探しに引き込まれました。
そしておまじない効果が生々しかっただけに、まさかの展開でした。

本当は、優劣や力関係もいろいろな面を持っているんだけど、学生という狭い世界にいると、一面だけを見て極端に走ってしまいがち。
そういう閉塞感をとっぱらってくれるようなアイテムが手に入ったら、幸せになれるような気がするよね。でも・・・という話。

それは贈り物だったのか、呪いだったのか。
本当の意味に気づき、失われたものの大きさを知ったときの絶望。
犯人捜しの魅力もあり、少女という特有の年代の心のうちをまざまざと見せつけられるような怖さもあり。
特に椛嶋のキャラが最後まで読み切れなくて怖かったなぁ
そして結末は心が痛い・・・相変わらずの破壊力です。
posted by てまり at 00:00| Comment(0) | 澤村 伊智 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年09月05日

 ファミリーランド

ファミリーランド
ファミリーランド

近未来の結婚や家族の恐るべきかたちを描いた短編集。

コンピューター制御やAIといったアイテムのせいでSF風ではありますが、まだ今は起きていないけれど起こりうる、もしくは知らないだけですでに起きているのかもしれない、リアルさ。
相手への尊厳がなくなったら、人はどれほど酷いことができるのか。
価値観は環境によっていかようにも変わるし、正しさに基準なんて無いと突きつけられる。

怖いのは道具ではなく、便利を簡単に手にして増幅していく人間の欲。
人間はどこまで人間でいられるのか・・・そんな怖さがあります。
posted by てまり at 00:00| Comment(0) | 澤村 伊智 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年12月04日

 などらきの首

などらきの首 (角川ホラー文庫)
などらきの首 (角川ホラー文庫)

比嘉姉妹と野崎が関わった短編集。

高3の野崎が友人の田舎で『などらきさん』という化物の真相を探った顛末『などらきの首』
雨の日だけ体育館に出る幽霊『学校は死の匂い』
落ちぶれた大物カメラマンがファインダー越しに捕えたメッセージ『ファインダーの向うに』
事故物件でもないのに「痛い」が飛んでくる建物の怪『ゴカイノカイ』
それぞれに微妙に色合いが違って面白かった。

学生時代の野崎だとか、野崎と真琴の初対面場面エピソードがあったり、琴子と真琴の間に美晴という3姉妹(既刊でもわかっていたかも?ですが)ということがわかったり。
長編がますます楽しみになる一冊でした。
posted by てまり at 00:00| Comment(0) | 澤村 伊智 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする