
ジャガー・ワールド - 恒川光太郎
太陽神を祀る文明世界が舞台の、壮大な物語。
生贄から逃れ戦士となった少年、亡国の神官の娘、密かに生き延びた王の娘らが、繁栄から滅びに向かう国に翻弄されながら賢くしたたかに生き抜くさまは、とてつもなく魅力的でした。
正しさや悪は価値観や立場によって違うけれど、人がより良いと思う方向へ少しずつでも変わっていくものだと信じたいし、その瞬間をこの物語の中にも見ている気がします。
失われたものは戻らなくとも、受け継がれていくものはある、というような。
一時代の終焉と新たな始まりを予感させる、静かな熱量に圧倒されました。





